年が明けた






・2012年が始まった。年明けは実家で。ゆっくり過ごす筈が色々ごたごたがあって、なんとなくすっとしない正月であった。ただ元旦は片倉城址にある神社、二日目は高尾山に行き、初詣をする。高尾山で引いた籤は「凶」であった。ちなみに去年は「大吉」だったから随分と格下げされたものだが、考えてみれば去年はそこそこな年であって、大吉と云う感じでもなくどちらかといえば小吉くらいだったので、今年もそんなことを鑑みてみれば小吉くらいに落ち着くのかもしれない。
ただ初っ端からなんとなくごたごたしていたり、いまいちだったので、滑り出しは凶っぽい。こんな時は、おみくじに書いてあったように、冬が過ぎるのを待つが如くなんとなく調子や流れが上がってくるまで無難に慌てずにやっていくしかないだろう。



・庄野潤造の『ピアノの音』を読む。そして最近は料理関連の本を何冊か。『フロイトの料理読本』、食材辞典や、玉村豊男のエッセイなどを読む。玉村豊男は我が高校の先輩である。フロイトみたいな感じには生きたくないけれど、庄野潤造や井伏鱒二のように生きれたらこれは人生は豊かってことになりそうな気がする。心が安定する。フェルドマンを聴いて、更に神経を休める。心の調律を頻繁に行う。



・今年の紅白、天童よしみが「川の流れのように」を歌って、見事にこけた。これを聴いていかに美空ひばりがすごかったかがよくわかった人も多いだろう。ガガはやはり衝撃的なのだろう。やはり「魅せる」と云う点で群を抜いていたように思う。椎名林檎はファッションセンスと芯の強さみたいなものと歌がうまくかみ合って居て綺麗だった。けっこう緊張していたように見受けられたが、かえってそれがはかなさとか初々しさみたいなのまで入って居て良かったんじゃないかな。石川さゆりのあの歌はやっぱりすごくいい。彼女以外の人があれを歌っても、やっぱり全然だめだでろう。天童のようにこけてしまうくらいの、あれは石川さゆりのものである。「津軽海峡・冬景色」と「天城越え」は双璧だなあ。・・・と云う風に振り返ると、ことしはやはり紅組が目立っていたか(ガガは審査対象外であるが)。白組は全体的にむらなく聴かせていた印象。白もそれなりに良かったと思う。
それにしても松任谷由美の、泉ピン子ばりの野暮ったくダサくて似合わない衣装が、シュールなインパクト。