千秋楽、活気、しっくり






・非常に穏やかな秋の空が続く。非常に心も穏やかでストレスフリーである。新中野ベローチェまで散歩して読書。帰ってきて大相撲。久しぶりに盛り上がっている。三時半くらいにテレビをつけた途端、もう盛り上がっている空気感がつたわってくる。観客のざわつきがいつもよりもいきいきとしているのだ。勿論満員御礼と云うこともある。やっと、いつもどおりの情景が戻ってきた。
もう、今年もはや十ヶ月が経とうとしている。ベローチェで簡単にこの一年間を振り返ったけれど、私自身に関して云えば、去年よりも具体的に形になって動いたことは少なかったかもしれない。震災もあってかなり落ち着かなかったのは正直な気持ちである。加えて支えになっていた大相撲が存続の危機にまでになってしまい、それもどこかで動揺して居た気がする。震災であれ大相撲であれ、今までずっとあるのが前提になって居たものが、揺れ動いたのは、かなり無意識のうちにも影響して居たのだろう。
たかが大相撲と云えども、やはり僕にはこころのどこか、根っこの大事な部分と繋がっている。今日テレビを点けた途端のあのわくわくするような活気をみて、根本的ななにかがしっくりした。


琴奨菊、きょうは何故か花道の時点から身体が小さく見えた。気のせいかなと思っていると、土俵に上がればやっぱり勢いが出て来ているのが判る。昨日より心の動きが読みとれない。大関昇進が決まって、あまり余計なことを考えないでいられるのだろう。しかし、立ち合い、呼吸が合わず、まったになってしまった。これが全てだ。把瑠都のいちばん良い格好につかまえられてしまい、あとは悔やんでも悔やみきれない。作戦的にも、呼吸的にも、精神的にも、あのまったは最悪であった。ゆっくり構えた把瑠都の勝ち。


稀勢の里のおっつけがものすごい威力を発揮した。豪栄道を根こそぎもってってそのまま土俵に沈めた。白鵬をもこのおっつけで粉砕するほど今場所のおっつけは光るものがあった。なんか全体の雰囲気がどこかしら北の湖のようにもみえてきたのは気のせいかな。とにかく風格が出てきた。来場所は絶対に大関だ!





・来場所の上位予想番付

横綱 白鵬
大関 把瑠都  西大関 日馬富士
大関 琴欧洲  西大関 琴奨菊
東関脇 稀勢の里 西関脇 鶴竜
東小結 豊ノ島  西小結 豊真将
東前一 隠岐の海 西前一 豪栄道


これに加えて栃煌山、栃乃若も上位に居る。漸く日本人力士の有望株がそろって
上を争う体制になってきたといえる。







・WH、WN、ama2K46とメールや電話で話す。ama2k46にはやはり眼を啓かれることが多い。暫く孤独と集中を気取って居たけれど、やはりぽちぽちとみんな連絡を呉れるし、どこかで気にしてくれているのだなあと思うと、とてもうれしい。



・『モダニズムのハードコア』を読み進める。





・購入
『大相撲評判記』 小島貞二 新人物往来社
志賀直哉とその時代』 平野謙 中央公論社
『排除の現象学赤坂憲雄 ちくま学芸文庫
『放送土佐史談』 松山秀美 RKC高知放送
分裂病の少女の手記』 心理療法による分裂病の回復過程 セシュエ― 村上仁・平野恵訳 みすず書房