寒い。






・日曜日。夕方より実家。一カ月ぶりにみた庭は、寒さにやられて殆ど枯れてしまっていた。(樹木以外)今年は寒冬のうえに八王子だから、最低気温が毎日マイナス五度とか六度がざらなので、仕方ないと云えば仕方ないか。
夜、大河ドラマ。朝ドラカーネーションの「不倫」に続き「王家の犬」の連呼。次から次へタブーを打ち破るNHKのリアル追求と「気概」は、賞賛に値すると思う。人間のこころのどろどろしたところまで容赦なく、ぐっと突っ込んで描くようになった。
夜、父親と将棋をやる。父親に、美大や芸大、専門学校に於いて「デザイン科」と云う概念が「図案科」から変わっていった過程や、「基礎造形」と云う概念を中心に語ってもらう。「基礎造形」「かたち」は、彼の青年期・壮年期と非常に密接に関わっている問題である。
美術手帖の昔のナンバーなどを探す。


・月曜日、昼食を食べた後荻窪に帰り、その足で南行徳へ行く。室町時代から大正時代まで一気に流れを解説。




北の湖が理事長に再任、十二代目理事長に。彼は限りなく「陰」「湿」のひとである。五代目である栃錦の春日野理事長以来の、ひさしぶりに「陽」であった魁傑放駒前理事長で、相撲界はやっと恢復の途についたようにみえたが、また何となく暗雲がたちこめるような気がする。力士時代も含めてあれだけの嫌われる要素をもち合わせた人もいないわけで(江川・ピーマン・北の湖)、理屈以前にがっかりしてしまう。
やはりここは千代の富士の九重でよかったのだろうが、彼は協会のなかでほんとうに人望がないらしいと云う噂をよくきく。板井の八百長暴露騒動とかで「汚れた国民栄誉賞」などと書かれたし北天佑の弟リンチ事件なんかもあって、必ずしも清い感じではない。だがしかし、やはり機転もきくし、北の湖であればやはり彼だったろうと思う。清濁併せ呑むと云う感じがする。「陰」なところもあるけれども、陽気な処もある。その点北の湖は、完全に「陰」でしかなく、しかも「湿」っている。
しかしなんでそんなに九重は人望がないのだろう?