棕櫚の樹に就いて



・鎌倉の教室。本を読みながら、通勤。途中でちょこちょこ写真を撮る。いつも帰りは西鎌倉から大船まで自動車で送ってもらっている。その、ちょっとしたドライブが、とても愉しい。



・昨日、風景画教室の帰りに駿河台付近で仙人掌を撮影していたところ、知らない間に、手から腕にかけて無数の棘が刺さっていた。ほうほうの態で近くのベローチェに入り、棘を一本一本ぬきとるが、なかなか全部はとれず、なかには折れて皮膚の中に入ったままになっているやつも在りそうだ。今日もまだ痛さが抜けない処がある。




・写真を撮って居ると、何故か棕櫚が気になって仕方がない。如何にも熱帯と云う感じな癖に、随分と寒いところまで平気で植わっている。枯れかけていたりしても、その先端から扇のような新芽をぱかっと出していたりして、なんとも嘘くさいこと極まりない樹である。けっこうがさつに生えて、幹なども毛むくじゃらで荒れ放題なのに、不思議と憎めない。写真に撮るときに、何故かどこかに入れてしまう。あれを入れると、画面が何となく面白くなったような気がするのだ。青年の樹等の嘘くささに就いても非常に興味がある。
両方とも自分の庭には絶対に植えないけれども、街中で見ると何故こんなにきになってしまうのだろうか。
wikipediaで棕櫚を調べてみた。なんでも「ノラ棕櫚」と云うのが存在して、人々を困らせているらしいのには笑った。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%83%AD





購入:
『対談集 文学と思想』江藤淳吉本隆明=他 河出書房
『日本の合戦6 豊臣秀吉』 監修・高柳光寿、編集・桑田忠親