火曜、水曜、木曜





・火曜日、専門学校。デッサンの授業でヌード。最初で最後の課題。ヌードと云うのは、初心者は或る程度がっちりした体形の人ではないと、上手く構造を捉えられないので、ちょっと太り目の人を依頼していたのだけれど、どういう風に伝わり損ねたのか、やせ気味の人が来た。
併し、非常にすらりとした美しく無駄のない筋肉の人で、休み時間に訊いたら、コンテンポラリーダンスをやって居ると云う。道理で無駄のない筋肉なわけである。特に土ふまずが物凄く綺麗なラインを描いている芸術的な足で、足だけでもほれぼれしてしまう感じで、人体など余り描きたいと思わない僕が、珍しく足をデッサンしたい欲求に駆られる。ピカソの十一歳だか十二歳だかで描いた足の石膏デッサンを思いだす。
学生は予想通りやせ気味の無駄のない体型に苦戦して、なかなか地に足のついた、しっかりした絵にならなくて困って居たが、それも含めていい体験だっただろう。
帰りは代々木の中華料理屋で少しだけ駄弁り、八時ころには帰宅する。



・水曜日は、電車で上林暁の短編を読みながら、親父が入院して居る広尾の病院に出向く。前日から入院し、今日が手術である。昼、手術の一時間前に到着。まあ手術とは云え今回の手術は、小手術で、半身麻酔で一時間くらいで終わる手術であるというので、そんなに心配はしない。本人も大手術の時と比べて、数段リラックスしているように感じられるが、それでもやはり前日は浅い眠りで何度も起きたという。病室の窓から見える風景が非常に素晴らしい。
父よりひとり前の手術が予定より長引いたらしく、予定より一時間半ほど遅れて手術室に向かう。母と僕はその間病棟のラウンジで待機する。待機して居る間、アラザルの対談の文字起しをやる。一時間半くらい経過して、父が病室に戻る。夕ご飯は母とともに病院の下のレストランで、鮭定食を食べる。美味。予定通り手術も終わり、夜には父の半身麻酔もとれてきたようで、順調に恢復の模様。週末には退院するとのこと。夜、荻窪ベローチェにて文字起し。家に帰っても文字起し。


・木曜日。昼、夕方、ベローチェと家で文字起し。夜終わる。それからやはりまたベローチェに出向いて、今度はアラザルの原稿に着手する。十時半過ぎまで書いて、家に戻り風呂に入る。
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・締め切り前日・前々日に及んで急激にエンジンがかかってくる。四万五千字及ぶ対談の書き起しを(そのうち一万字程度はSkypeチャット対談)終え、編集。更に原稿も、冴えて来る。何故もう少し早くこういう時期がこないのだろう。幾ら冴えてもやはり間に合わないじゃないか!それに大学の作品論文の締め切りだって明日だ!どうすんべ。明日もカンヅメだわな。幸い仕事の少ない週でよかった。







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