健康診断






・火曜、健康診断。右耳の低音部が少し聴こえにくくなっているとのこと。いつも音楽を左耳を向けて聴くと耳鳴りがしてしまうので、「右耳」が悪くなっているというのは意外であった。しかしまあ正常値の範囲内ではあるとのことなので、来年の健康診断の時までに治っているといいな。


・今年の7月にはもう35歳なので、健康診断が一般検診になった。バリウムを飲まされる。身体を、まるで廃棄された宇宙船のカプセルのような特殊な装置で攪拌されるのには参った。人体実験のようだが、実際人体実験としてもありなのだから、仕方ない。そのあと採血。太い注射器で、一分くらい血を抜かれるわけであるが、その時間の長いことと云ったらありはしない。その作業をみてしまうと動転してしまいそうなので眼をつぶってやり過ごす。注射は何時までたっても苦手である。最初は元気だったのに、バリウムと採血でボロボロに。とてもかわいい看護士さんがいて少しうきうきしたのも束の間のことであった。


・朝早く健康診断を終えて、昼まで新宿御苑ベローチェで読書。昼飯は水山。いつもはエビ天ぶっかけうどんなのだが、豆乳担担麺を頼む。なんとなくバリウムを思い出しながら食べるが、これはこれでなかなか美味。そのあと紀伊國屋書店にてフィンク『ラカン精神分析入門』を買う。そのあと銀座で久々の画廊めぐり。資生堂ギャラリーでは椿会。赤瀬川原平が、既製品のイスや机を「彫刻」した作品を出して、それがとてもよかった。併し、私がこの作品を知らなかっただけで恐らく新作ではないのではないか。病気しているとの噂だが、元気になったのだろうか。心配である。


・八王子に戻り、夜はandoh3と呑む。彼との会話は、どこか違和感をつくると云うか、ひっかかりが在るところがかえって良い。彼は単純に首肯せず、ひとつひとつの物事を吟味し、疑いを持ちながら、そして話しながら考えると云う態なのだ。いつもとてもよく語りあうのだが、単純に滑らかには会話が進まないのが、魅力である。興味深い会話ができた。




・水曜日
無印で読書。片付け、写真整理等。第五週目は、仕事がないので、やっと纏まって休息と云うか、引っ越しでごたごたしていたものが建てなおされてしっくりきていくような感じである。朝、なかなかエンジンがかからないが、焦らずにゆっくりと過ごす。夜、冴えてきて、色々ひらめく。




購入
ラカン精神分析入門』理論と技法 ブルース・フィンク 誠信書房