さみしがり屋ではない。




・鎌倉の絵画教室。暖かくなりみんなコンスタントに制作して居るのが嬉しい。谷崎潤一郎訳の『源氏物語』一巻を読み終える。残り四巻だけれども、面白いので結構早く読めそう(こういうのは一気に読まないと挫折する)。同時並行してフーコーの『性の歴史1―知の意思』を読む。その他色んな本を回し読み。



・アパートの外壁などを塗り替える作業があって、すっぽりとビニールシートが窓を蔽い、空気が循環しないので非常に不快な気持ち。僕の住居は二階で、一階にはもう一年以上住人が来ない。それに焦った大家が何とか入居者を獲得しようと思って苦肉の策で、塗り替えを行っていると見える。そんなことよりも、家賃を何千円か下げれば簡単に解決する問題である。一年以上空き室にして、更に苦し紛れの塗装なんて行うよりは、家賃を何千円か下げて今すぐにでも入居させるほうがずっとお得なのだが、それに気付かない。もう損失は百万どころではないだろう。僕が入居したばかりの時ならともかく、もう築二十三年目なんだから、もう少し安くしないと。

そもそも二階の僕の家は二部屋にロフトつきなのだが、下にはロフトが存在しない。それでたったの三千円しか家賃が違わないのではやはり魅力は半減してしまう。ロフトがついていないこと、そして一階であることを鑑みれば、二階より六千円から一万円くらい安くて当然だと思うのだが。
まあそれよりも何よりも、僕じしんの家賃を値下げしてほしい。もうこのアパートに住んでから七年が経った。最初入居するときはお得で、とても感じがいいのでとても気に入って居たのだが、七年たっても殆ど値下がりなしだし、老朽化していくばかりだし、僕もお金がないので、今度の更新は、しないつもりである。
それにしても、引っ越すのに心配なのは大量にある古本である。処分するわけには勿論いかない。




・じぶんのなかで中長期的な具体目標が、随分クリアになってきた。暫く逡巡したり模索したり悩んだり停滞していたけれど、再び突き進もうと思えている。フタバ画廊がなくなってから、はや二年が経とうとしている。あの頃は風景画教室や専門学校も入れて週6.5日働いていた。
この二年間、だいぶマイペースに模索出来たと思う。それまで一年ごとにやってきた個展もせず、圧倒的に豊かな自由時間を得て、随分と幸せな猶予期間であった。この間に貯めた体力と精神力を、新たな具体目標に向けて、どんどんやっていくのだ。
そう云う気持ちが沸々と湧きあがってきた。





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『同時代への視線』江藤淳 PHP研究所
現代アートナナメ読み』暮沢剛巳 東京書籍