断片

二歳の世界

・ごく小さい子供のとき、ソファーの感触や隙間への執着とか、何かにくるまれる悦びと云うものが、たまらなく気持ちよかったのを憶えている。特に、布団の中に懐中電灯を持ち込んで潜入する楽しみとドキドキ感は、いまだに克明に記憶されている。身体が小さ…

誠実さ

・誠実さとは何か。よく絵画を教えているとき、「もう少しこういうようにしてみたらリアルに見えるんじゃないの?」と云うと、「観たまま描いたんだけど。」という答えが返ってくることがままある。しかし、画面でリアルに見えなければどうしようもない。誠…

レトロ

・無用ということ、それは生産性ということから一旦は切り離されてしまうような類のもの。有用的な観点であれば、「より」有用なものが見出されることにより、今まで必要とされていた有用なものは無用なものとなる。ありきたりにもなるし、つまらなくもなる…

メモ

・自然に纏まっていくのはいいんじゃないのか。 ・確かにプロセスとか生成過程は重要だけど、それはひとつの作品として十分輝かしいものになりうるけれど、だからといって、完成されたものっていうことの魅力はもちろんある。 ・なにかめぼしい事を云わない…

もち

・餅を網で焼く。程よい火でころころとひっくり返す。だんだん角のあたりが水ぶくれみたいになってきて、そのうち中央部が膨らみます。中央部が膨らみきったところで、突然内部のウエットなナカミがぶしゅっと割れ目から産まれる。それをさらにひっくりかえ…

エスキス

『超意味の棋譜』 ・「洗練されない洗練さ」 ・「洗練された洗練されなさ」 ・師匠(尊敬する人、しない人の峻別)、ジャンル、枠組み、局所対処的、システム ・意味←→超意味 ・生成/背馳/昇華/眠り/死/見返り/言語(区切り←→構築) ・カント/デュシ…

抜粋

・クワイン・イエイツ「愛情飢饉」より抜粋 ・・・きみは、実は、やさし過ぎるんだ。やさし過ぎて、やさしいことが義務になって、やさしくしなければと思い、やさしくしたからにはと相手の細かいところが気になってきて、どうしても完璧な恋なんかできなくな…

擱筆からのはじまり

・いろんな感情が、いろんな角度で、最大幅でふりきれた。この四ヶ月間、とても素晴らしいひとつの作品を創れた、それはやはり独りでは創れないもの、貴重な作品になることができた。感謝。 ・愛憎夫々ふりきれたとき相殺されて、ひょんとニュートラルな気持…

メモ

・今日は、ニュートラルな気分で目覚める。こんなに頭の中からっぽで、目覚めるのは久しぶり。三ヶ月前はこれが当たり前の気分。絶望でも幸福でもなく。 ・高橋悠治(ピアノ)『ピアノの変換』を聴く。 ・一柳慧『道−THE WAY− 一柳慧作品集Ⅲ』を聴く。 ・一…

メモ

・ものすごいミクロな視点に集中すると、思いっきりマクロにもつながる。 (マクロの世界とミクロの世界は似ている) ・ものすごいマクロな視点で俯瞰すると、思いっきりミクロな視点まで把握できる。 (地図) ・ミクロな視点の集積と、マクロな視点での配置…

アフォリズム

自分の世話を求める、人の世話をする 自分の世話は求めない、人の世話はする 自分も人も世話しない

補足9

眠る瞬間の瞬間の瞬間の瞬間の瞬間を意識し続け眠れ。